今日は、ちょっと違う話を書こうと思います。
Clipart ToolKit Proという、Etsyのクリップアート作業を自動化するツールを、mia(みあ)ちゃんという人と一緒に作りました。
機能の話は、正直また今度でいいかなと思っています。今日書きたいのは、そもそもなんで私たちが一緒にツールなんて作ることになったのか、という話です。
「雲の上の存在」だった人
私がEtsyを始めたのは、2026年1月頃でした。
当時、デジタルアートをEtsyで売っている日本人の発信者は、本当に数えるほどしかいませんでした。その数少ない中の一人が、miaちゃんです。
当時のmiaちゃんは、もうかなりクオリティーの高いクリップアートを出していました。私はというと、デジタルアート販売そのものが初めてで、右も左もわからない状態。教材を買う余裕もなかったので、とにかく自分で調べながら手探りで進めていました。
miaちゃんとは、たまにコメント欄で挨拶する程度の関係でした。というのも、私からすると完全に「雲の上の存在」だったからです。すごい人に自分から話しかける勇気、当時の私にはありませんでした🐹
2ヶ月目で500ドル、それから少しずつ
そんな状態から、自分なりに試行錯誤を続けて、Etsyを始めて2ヶ月目に500ドルを達成しました。
その経験を教材にして発信するようになると、いろんな人と交流する機会が増えていきました。その中で、miaちゃんとの距離も少しずつ近づいていきました。とはいえ、まだ「憧れの先輩」くらいの距離感だったと思います。
「え、これを買い切りで……?」
そんなある日、miaちゃんが「Clipart ToolKit」という買い切り型のツールを出しました。
見た瞬間、本当に驚きました。「え、これをこの価格で買い切り……?」と。それくらいクオリティーが高かったんです。
そして同時に、素朴な疑問が湧きました。
「なんでこんなもの作れるの?」
聞いてみたら、miaちゃんはエンジニアでした。私は勝手に「デザインセンスが飛び抜けてる人」だと思い込んでいたので、そこにもかなり驚きました。しかも本人いわく、デザインはむしろ初心者だったそうです。
「え!? そこ初心者なの!?」
もう驚きが二段構えでした。
そして、驚くぐらいmiaちゃんの宣伝が小声だったんです。笑
でも売れてたんです。なぜならそのツールの内容が本当に素晴らしいから。口コミで広まるタイプのツールだったんです。
後から聞いたら、宣伝するのがものすごく苦手らしいです。
「勝てない」と思ったから、コラボを選んだ
正直に言うと、そのツールを見たとき、「私もClaude Codeで何か作って対抗しよう」という発想は一切浮かびませんでした。
それより先に浮かんだのは、「これ、コラボしましょう!」でした。
当時、Etsy界隈のThreads発信者の間で、「コラボ」という動き方はほとんど見かけませんでした。みんなそれぞれ個人で教材を売ったり、コンサルをしたり。横のつながりはあっても、一緒に何かを作るという発想自体があまりなかった気がします。
でも私は、miaちゃんのツールを見た瞬間に、素直にこう思いました。
「これには勝てない」
だったら、競争するより一緒にやったほうが絶対に面白い。そう思って、すぐに声をかけました。
そうして、「私の教材を買ってくれた人は、miaちゃんのツールを30%OFFで購入できる」という形で、コラボが始まりました。これが、私たちの本格的な関係の始まりです。
雑談の中で知った、衝撃の制作工程
コラボをきっかけに、私たちは頻繁に連絡を取るようになりました。仕事の話だけでなく、ただの雑談も増えていきました。
そんなある日、「Etsyの作業って、本当に工程多くて大変だよね」という話になりました。そこで、miaちゃんが実際にどうやってクリップアートを作って出品しているのか、詳しく聞いてみたんです。
そこで、また衝撃を受けました。
画像の処理、解像度調整、Canvaでの作業、商品ページ作り、素材の準備……。工程の数がとにかく多い。しかも、その一つ一つに手を抜いていない。
正直、「ここまでこだわって出品している人、他にいるのかな」と思いました。だからこそ、miaちゃんのショップは出品数が他と比べてかなり少ないのに、売上はすごかったんです。7ヶ月目で700ドル。パート代ぐらいありますよね。しかもこれから、Etsyの一番の繁忙期であるハロウィンとクリスマスがやってくるタイミングです。
「ここからさらに伸びるんじゃないか」と、私自身も思いました。
同時に、こうも思いました。
「このクオリティー、私には再現できないな……」
miaちゃんのレベルを再現しようと思ったら、かなりのCanvaスキルと、解像度調整やいろいろなツールの使いこなしが必要です。初心者が同じことをやろうとしたら、相当な時間がかかる。実際にEtsyで売ってきた私自身ですら、「これを全部一人でやるのは大変だ」と感じました。
ずっと感じていた、もうひとつのモヤモヤ
これと並行して、私たちがずっと感じていたことがもうひとつあります。
Etsyの教材やノウハウが増え始めてしばらく経った頃、「この人、本当にEtsyでクリップアートを売っているのかな?」と感じる発信も、少しずつ目にするようになりました。それでも、教材はちゃんと売れていく。
誤解してほしくないのですが、教材を売ること自体が悪いという話ではまったくありません。ただ、実際に自分たちで販売を続けてきたからこそ、こんな疑問が自然と湧いてきたんです。
「この教材を買った人は、本当に自分で売れるようになるんだろうか」 「実際に販売した経験がない状態で、どこまで再現性のあることを伝えられるんだろう」
特にクリップアートは、「AIで画像を作る」だけでは終わりません。リサーチして、画像を作って、整えて、解像度を上げて、背景を処理して、Canvaでまとめて、商品画像を作って、タイトルと説明文を考えて、タグを設定して、ライセンスを用意して、やっと出品。実際にやってみると、本当に工程が多いんです。
だからこそ、「稼ぎ方を教える」だけでなく、実際に売るところまで経験している私たちだからこそ作れるものがあるんじゃないか。そう思うようになっていきました。
「じゃあ、工程そのものをツールにすればいいんじゃない?」
miaちゃんの制作工程を聞けば聞くほど、「これを全部初心者がやるのは大変すぎる」という思いが強くなっていきました。
だったら、この工程をAIやツールで自動化できたら、もっとたくさんの人が挑戦できるんじゃないか。
その発想が、Clipart ToolKit Proの構想の始まりでした。
最大の壁は「AIの料金」だった
ただ、そこで大きな問題にぶつかりました。
ツールの中にAIを組み込むなら、当然AIの利用料金がかかります。もしこれを買い切り型のツールにしてしまったら、使われれば使われるほど、私たちが赤字になっていく仕組みになってしまう。
そこで出てきたのが、「サブスクにしてみる?」というアイデアでした。
「個人でサブスクなんて、できるの?」
それまで私たちの決済といえば、noteやPayhipを使うくらい。「個人でサブスクサービスを作る」なんて、正直考えたこともありませんでした。
ある日、しがない@ 世の中は不条理である さんが私たちの話を聞いてくれて、「サブスクでいけんじゃん??」って言ったんです。
それをきっかけに、「もしかしたらできるかも」と思ったんです。
そしてもうひとつ、こんな考えも浮かびました。
今Etsyをやっている人たちがそれぞれ個人でAIツールの料金を払うのではなく、私たちがまとめてAIの料金を引き受けて、使った分だけ負担してもらう形にしたら、ユーザー側の負担も抑えられるんじゃないか。それなら、私たちにもユーザーにもメリットがある。
そうして、Clipart ToolKit Proの開発が本格的に始まりました。
そして、完成しました
開発には、思っていたよりずっと時間がかかりました。何度も試して、直して、また作り直して。
それでも、ようやく完成しました。
私たち自身が実際にEtsyでクリップアートを売っているからこそ、「使う人が困りそうなところ」「ここはもっと簡単にしたほうがいい」「初心者ならここで迷うはず」という部分まで、かなり細かくこだわりました。初めて触る人でも迷わないように、チュートリアルも用意しています。セキュリティ面も、きちんと本格的に設計しました。
ただの「AIで画像を作るツール」ではありません。Etsyでクリップアートを販売するまでの工程そのものを、できるだけ楽にするためのツールです。
これで一瞬で売れるようにはなりません。それでも
Clipart ToolKit Proを使ったからといって、一瞬で商品が売れるようになるわけではありません。正直、そこは何ヶ月かかるかもわかりません。
それでも、「出品するまでにかかる時間」は、かなり減らせるはずです。そして、AIツールを一人ひとりが別々に契約するより、コストを抑えられる可能性もあります。
最後に
私たちが目指しているのは、「私たちだけが儲かるツール」ではありません。
このツールを使う人たちの作業時間が減って、AIのコストも抑えられて、Etsyに挑戦する人が少しずつ増えていく。そういう循環ができたらいいなと思っています。
そして、これは半分本気の願望なんですが、いつかユーザーさんたちと実際に会って、「Etsyのオフ会」ができたら最高だなと思っています。画面の向こうで一緒にEtsyを頑張っていた人たちが、どこかに集まって、「最初、全然売れなかったよね」なんて笑いながら話せる日が来たら。
そんな未来を、ちょっと楽しみにしています。
もし今日の話を読んで、私たちのツールが気になった人がいたら、覗いてみてください。
※こちらのツールの利用にはPCが必要です。
「雲の上の存在」だった人と、まさかツールを一緒に作ることになるとは、当時の私は想像していませんでした。人生、わからないものです🐹👍✨




はむさん、こんばんは。
Etsy興味あります。ペーパーって海外の方が需要があると聞きました。しかし英語の壁や、そもそも通用するかなど不安が大きいです。コンテンツ素晴らしいと思いましたが、いかんせんパソコンを持ってないのです。買ったらやってみたいという気持ちはあります。今は別の事を始めているので、あれもコレもは無理ですね。でも参考になる事を記事にしてくださって、ありがとうございます😊なんか少し距離が近づいたように思います。
はむさん✨すてきです🥰